GUN125ハイラックスのオーナー様は目を通してみてください。
ハイラックスにはクリーンディーゼルエンジン特有のPMという粒子状物質(黒い煤)が排出されるためその有害物質を大気放出しないようDPFという装置でPMをフイルターで集積して排気熱で焼いて有害物質を除去する装置がマフラーに搭載されています。
今回のケースでは2021年モデルのハイラックスでDPFの自動再生が搭載されているモデルで今までは走行中にPMが堆積すると自動でDPF再生モードになって自動で除去処理を行なっていたのですがある日突然「手動再生」のメッセージが、DPFの再生ボタンを押したところ手動再生が始まったのですが突然下の写真のメッセージが表示されました。
購入して3年で36500kmしか走ってないのに・・・というのが私の第一印象です。
この警告表示の他には特長としてATのシフトチェンジする際にガクンという衝撃が起こります。これは車体のコンピューターがエンジンのダメージを軽減するために車体を安全モードにするためのプログラムで一般的にはリンプモードと言われるセーフティ機能です。
プリクラッシュセーフティ故障についてはこのモードになると警告表示が出る様なので問題ないそうです。
早速ディーラーに持ち込んで点検をお願いしたのですがカスタム車輌なのでこの状態では点検出来ませんと断れらました。型式認定がとか指定部品がとか規則や縛りが多すぎてストレスフルです。
余談ですが先日JAOSの社長さんとお話をする機会があったのですがJAOSの様にメーカーの認定部品の開発にはすごく細やかな指定や縛りがあって製品開発するのは凄く大変だとおっしゃっていたのが身に沁みて良く分かりました。
とりあえず純正仕様に復帰するのは問題無いのでDPFの不具合について話を戻します。
ウチの懇意にしている整備工場の社長にアドバイスを仰いでみたところ、とりあえず国産用のテスターを使用してDPFの強制再生をしてどれくらいフィルターが復活するかをまず試してみる事になりました。上の写真の様な警告表示が出てリンプモードに入ると手動再生ボタンを押しても再生できないように制御するようで専用のテスターでないと強制再生をする事が出来ないようです。その際に排気音センサーの数値やインジェクターの噴射状況、センサーの抵抗値を見て判断したいとの事なのでとりあえず車体を預けてきました。結果は追ってご紹介したいと思います。
DPFの目詰まりに関しては最近のディーゼル車には結構よくある話だと社長が言っていたのでネットで検索をしてみましたが結構驚愕する内容が散見出来ました。
新車納車1ヶ月でDPF再生不良とか、私と似たような3万キロ台で同じ症状とかハイラックスだけでなくプラドやハイエース等のディーゼルエンジンを搭載しているクルマの故障事例が結構沢山ネットで出てきます。結論としてはディーラーでインジェクター交換とプログラムのアップデートで修理完了という感じのようです。
確かにインジェクター不良であれば納車して1ヶ月で不具合が起きるのは分かります。単なる部品不良が原因で燃焼状態が悪くPMが堆積してエラーを起こすのは理解できる。
しかし3年以上も全く不具合もなく乗っていたクルマがある日突然目詰まりを起こしてしまうというのは話が変わります。3万キロ程度でDPFが目詰まりするの?というのが非常に引っ掛かります。ディーゼルエンジンはガソリンエンジンより長持ちするはずなのに3万キロ程度でインジェクター交換が必要なエンジンというのは大丈夫なのかと不信感を持ってしまいます。
目詰まりの予防策として
●適度にエンジンを回して走る(トロトロ低回転走行はNG)
●ちょい乗りや長時間アイドリングをなるべく避ける
●DPF再生中にエンジンを止めずに再生が終わるまで走る
●暖気をしてあげる
この辺がメジャーなところですが、もちろん私はこれを踏まえてハイラックスを乗ってきたつもりです。それなのに不具合出ちゃうのかよ?というのが本音です。
ここで皆さんもニュースで聞き覚えがあるかと思いますが先月末に「豊田自動織機」のエンジン不正問題が明るみになってランドクルーザー、ハイラックス、ハイエースのディーゼルエンジン車の出荷を一時停止した事件、これはエンジン出力試験の不正が見つかったという話です。昨年2023年にはフォークリフト用のディーゼルエンジンの排出ガス不正問題も取り沙汰されています。エンジン出力?排ガス不正?
そして更にダメ押しとなるこの話。
日本では報道されていたのかは知りませんが海の向こうのオーストラリアではハイラックスのDPFの欠陥問題が集団訴訟となっており判決はトヨタ側の欠陥を認める判決となったそうです。ただ該当車種の年式が2015年〜2020年の生産車が対象となっているため日本のハイラックスはどうなのかというところですが、日本の豊田自動織機のディーゼルエンジン不正と言い今回のDPFエラーについても関連性を疑ってしまいますね。単なる偶然なのでしょうか。参考記事は下のリンクから。
なんか非常にキナ臭い話なんですよね。このエンジン本当に大丈夫なの?と。
話を少し戻しますが3万キロ程度で目詰まりするDPFと原因となるインジェクター不良、プログラムアップデート、果たしてこれで本当に改善されているのだろうか?インジェクターは対策部品に交換するという事らしいのだがまた3万キロくらいで再発しないのかが非常に気になるところ。
更に追い討ちをかける話で恐縮ですが私とディーラのサービスマンとのやり取りをお伝えしておきます。
私「5年10万キロの補償の対象部品だから保証修理でお願い出来るんですよね?」
トヨタ「ユーザーの使用状態や使用環境の実態調査をしてメーカーに保証修理が出来るかどうか判断をしてもらう事になります」
3万キロしか走ってなくて普通に使用しているユーザーに対してトヨタはお客さんの使い方や乗り方が悪いから保証では直さないから有料になるかもよ?というスタンスなんだそうです。実例としてハイエースで保証期間内であるにも関わらず保証修理が受けられず自腹で40万修理代を払ったというケースがあったそうです。
5年10万キロの保証とは?乗り方や扱いが悪いとどう判断するのか?そもそもそんな事を言われる筋合いも無いしなんだかなーという気持ちになりました。たまたま立ち寄った店舗がそういうスタンスなのかは分かりませんがこの対応には同行者もびっくりしていました。
こんな話を聞いたらトヨタのディーゼル車は買いたくなくなります。ランクル250かFJを予約しようと思っていたのですが一気に冷めてしまいました。これならV6のタコマの中古か4ランナーの中古を買う方が良い。型式不明だしね。
保証も使えるかどうかも分からないトヨタの新車なんて怖くて乗れないです。また3万キロで壊れて自己負担40万のリスクがあるとか不安要素のあるクルマを分かった上で買わされる気分です。そりゃオーストラリアで訴訟にもなるでしょうね。
しかしランクル250を楽しみにしていた私だけに非常に残念ですがディーゼルエンジンは買わない事にします。DPFに変わる何かが出ない限りガソリンエンジンに乗ろうと思います。
あくまでこれは私の個人的な見解なので1つの参考にしてください。決してディーゼルがダメという訳では無いと思います。皆さんの判断にお任せします。
このDPF不具合の話は引き続き進展がありましたらご報告したいと思います。