PICK UP BED DRAWER
- APTCO HQ
- 4月9日
- 読了時間: 3分
トラックに乗っている人は1度は経験するであろうシチュエーションの1つ。
荷台の奥に積んだ荷物を下ろす際に手が届かなくてわざわざ荷台によじ登って手前に積み直すというムーブがあると思います。積む時は無造作にバンバン荷台に積み込むのですが、いざ降ろす際には手が届かない位置に荷物があったりしてちょっと面倒だなと思う瞬間が結構あります。そういったお悩みを解決するのがベッドドロワーという訳です。

特にキャンプやレジャー用途でアイテムを沢山持っていく方やワークユースの様に積載物を頻繁に載せて運ぶオーナーさんにといっては便利なアクセサリーの1つです。
今回はマイナー車種であるが故に市販品に車種設定が無いとの事で昨年から相談を受けていたランドローバーディフェンダー110にワンオフでドロワーを設計・製作して取り付けました。
まずは実写での寸法採寸を行なってマウント方式や使用する材質、パーツ等の選定をして完成図のイメージ作りからスタートします。ここで寸法を間違えてしまうと実際に組み上げてみたらスライドレールが作動不良で使い物にならないなんて事もあり得るのできちんと検証しながら完成イメージの設計を行います。

ご存知の様にD110のピックアップは日本国内に何台登録されているのか見当も付きませんが市販のブランドから車種設定がある様なクルマではない事は確かです。
前回のLEITNER ACSの取り付けの際と同様に現物合わせで加工してつけるしかないというシロモノです。

幸いな事にもD110のピックアップベッドはミニマルなのとちょうど良いアンカーポイントがあったので助かりました。

ベッド長が1mちょっとしかなく、リアゲートを倒して160cm無いくらいの長さです。普通のトラックよりは短いとしてもやはり荷台奥までは手が届かないのでキャンプによく行かれるオーナー様にとってドロワーが欲しくなるのは必然と言えるでしょう。
現状はACSアリのギアポッド付きで上部にはフォールディングテーブルをスロットインできるカーゴバスケットが付いているので背高の積載物を載せる有効スペースは限られてしまいます。

最初は引き出しタイプのドロワーにするのも考えたのですが収納BOXのスタッキングや灯油ストーブ等の背高のグッズを積載することを重視してロープロファイイルのデッキドロワーを採用しました。
FIXで耐荷重200KGのスライドレールを採用しています。荷台は雨や湿気に晒されるのでステンレス製の物を採用しています。ドロワー本体の骨材は防錆処理の金属を使用しています。ドロワー表面はエンボスのラバーマットを取り付けて積載物の滑り止めになっています。他にも雨水が当たらないようにルーフに樹脂製の天幕を装着する予定です。

上の写真は荷台のが一番奥にツールボックスを置いた状態です。
下の写真はドロワーを最大に引き出したロック位置になります。

スライドレールを伸ばし切った状態だと先端に置ける耐荷重がいくつかは分かりませんが感覚的には20kg程度であれば全然平気な気がします。走行時はレールを収納した状態になるわけですし運用の仕方や重量配分はオーナーさんにアドバイスをしておけば特に問題なく使用できるのでは無いかなと思います。
私自身もドロワーというものを使った事はないですし、初めて製作したので使い勝手がどうなのか分からないのでオーナーさんのレポートを楽しみにしたいと思っています。

この様に車種専用設定のないアクセサリーのワンオフ製作も承りますのでご相談ください。
次回はRHINO RACKのSUNSEEKERをルーフラックに取り付けるためのHDマウントを製作します。